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マレーシア出張(ペナン) [海外雑記]

 飛行機がKL(クアラルンプール)に到着する直前に、クアラルンプール国際空港.jpgマレーシアへ入国する際の課税品および持込禁止品の注意が機内放送で流れた。この国に赴任していた事がある私は、その放送を何気なく聴いていたが、『マレーシアにはタバコの宣伝が掲載された雑誌類は持ち込み禁止です。』との機内放送が流れた瞬間、私は耳を疑った。銃器類、麻薬類の所持は死刑、モデルガンを持込もうとした日本人が罰金と拘留を科せられた例もある。ポルノ雑誌や女性のヌードが載った雑誌類も厳しく持込みが規制されているマレーシアだが、タバコの広告が載った雑誌が持込み禁止とは驚きである。ペナン島.jpgタバコを吸わない私でも、その理由に首を傾げてしまった。

 KL飛行場に着くと、一緒に出張することになっていた同僚のS君が飛行機を降りたところで待っていた。軽く挨拶した後、私達は何度来ても分かりづらい国内線乗り換え用イミグレに向かった。国内線に乗り換えペナンに着いたのは夜9:10頃だった。飛行場ではペナンに赴任しているBさんが待っていてくれた。ペナンの飛行場は拡張工事中で、いたるところに臨時の衝立が立っており、駐車場も少し離れた場所に移動していた。私達は、飛行場からBさんの車に乗りジョージタウンにあるホテルへ向かった。ホテルに向かう車の中でBさんが、『大変なことになりましたね日本は、』と私に話しかけてきた。ジョージタウンの夜.JPG私は、『ええ、まだ被害の全貌は分かりませんが、おそらく地震と津波でかなりの被災者が出るでしょう。』と答えた。それからホテルに着くまで、私達はBさんに、2日前に起きた震災の話と、私達が見聞きし経験したことを語って聞かせた。

 翌朝、7時半にやはりペナンに赴任しているYさんがホテルにピックアップに来てくれた。ホテルからジョージタウンを抜け、ペナンブリッジへ向かう明け方の道は空いていたが、車窓から見える景色は、ところどころ私が知らないアパートが建ち並び、変わり行くペナンを感じさせた。会社まで向かう途中も、私達は震災の話題で持ちきりになった。ペナンブリッジ.jpgペナン島とペナン半島を繋ぐ全長約12Kmのペナンブリッジが見えてきた頃、Yさんが『この国で日本と同じ地震が来たら大変なことになりますね。』と運転しながらポツリと云った。私は、『ええ、恐らくコムタタワーを始め、ほとんどの高層ビルやアパートが倒れると思います。ペナンブリッジも分かりませんね。』と答えると、『そうですよね、地震が無い国ですから、弱いですよねこの国の建物は』と何度もうなずいた。

 会社に着いてからは、旧知のローカル社員から入れ替わり立ち代り、震災のお悔やみを言われ、それから私達が体験した事を聞かれた。ただ彼らは皆口を揃えて、日本人の秩序正しい行動と規律のよさを褒め称えてくれた...


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