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足マッサージ(脚按摩) [海外情報]

 「痛い、痛い、痛い!!」 足に激痛が走り、思わず叫ぶ。小姐(女性)はにこっと笑い「痛吗?」と聞いてくる。私はうなずいて「痛」と答える。「知道了」と云って足を揉む小姐の指先の力が緩む...

脚按摩部屋.jpg ここは中国東莞にある足マッサージの店。取引先の玉さんは、食事の後何時もこの足マッサージに連れて行ってくれる。そもそも足など凝っていないし、最近やっと腫れが治癒した左足の事もあり、あまり気乗りはしないのだが、そこは“No”と云えない日本人の血を引く私、玉さんに「マッサージ行きましょう」といわれ、「そうですね、行きましょうか」と答えてしまっている...

  玉さんが連れて行ってくれる足マッサージは、地元でも人気があり裕福なローカルが多く来るお店。入り口を入ると受付があり、「欢迎光临」と綺麗なドレスを着た数人の女性に挨拶される。受付で部屋の大きさやマッサージ時間などを告げると、案内係りが部屋まで案内してくれる。部屋にはゆったりとした大きな椅子が並んでおり、椅子の前には足置きが置いてある。

靴と靴下を脱ぎ、深々と椅子にもたれて居ると、手に籠を提げた小姐がどやどや入ってきた。入って来るなり、何かしゃべりながらマッサージの準備に入る。足置きをどけると足が洗えるシンクが出てきて、そのシンクにビニールを敷きザブザブとお湯を入れる。足置きにタオルを数枚重ねて敷いた後、足をシンクの中に入れろと促す。恐る恐る足をシンクに漬けるのだが、結構暑い。足をシンクに漬けたまま、頭や肩、背中や腰のマッサージが始まる。足マッサージと云いながら、全身マッサージをしてくれるのだが、これはサービスなのかよく理由がわからない。脚按摩.jpgしばらく体を揉まれている間に、すっかり足もふやけて来ると、次は足を洗いだす。 足の指先から付け根まで丁寧に洗った後は、タオルで拭いて、いよいよ足マッサージ開始。

 この足マッサージ、ただ揉むだけではなくいろいろなテクニックや薬剤を使う。それを見ているだけでも面白いのだが、揉んでいる小姐は妙に明るくて、働いている間もべらべらしゃべっている。その会話に片言の中国語を使って参入すると、「你是日本人吗?」と聞かれた。それからは片言の中国語を駆使し、「どこの生まれ」「幾つ」「家族は」の質問を連発すると、会話は大いに盛り上がる。しかしこの小姐達、とにかく明るい。生まれは中国内陸部の湖南や湖北、河南、安微など、農家の出身が多く、年は20~25才ぐらい、国が一人っ子政策を執っているわりには、聞くと必ず兄弟がいる。マッサージで得る収入は、80分1回につき5~10元(約75~150円)程度、1日100元稼げるかどうかなのだが...

 カメラを持ていたので、マッサージを受けながらカメラを小姐に向けた、小姐は「不行(ダメ)」と云って手で顔を隠したが、写したのが分かると「看請(見せて)」と云ってきた。そこで写した画像を見せると、げらげら笑いながら他の小姐に見せた後、「不要」と云ってカメラを返して来た。消せと云うことだと分かったが、無視してまたカメラを小姐に向ける。すると今度は顔を手で隠さない、気のせいか澄ましている。数枚シャッターを切ると、また「看請(見せて)」と云って来た。見せると、またケタケタ笑い皆に見せる。今度は隣の小姐にカメラを向けると、ポーズをとってきた。それやこれやで写真を撮っては見せていると、部屋は笑いの渦で小姐も大騒ぎ。そのうちマッサージの手も止めて小姐同士で2ショットを要求してくる始末。

 そんなわけで、マッサージを受けながら中国語レッスンとスナップ撮影を楽しんでいる間に、あっという間に80分がすぎていく。そろそろ時間かなっと思った頃、隣で玉さんのマッサージをやっていた小姐が、カメラを貸してくれと云ってきた。また見たいのだろうと思って、「はい」と云って渡したら、なにやらカチャカチャいじっている。 「ん? 何してる」って聞いたら、カメラを私の顔の前に出し、「1、2、3!!」と云って何かのボタンを押した。一瞬不吉な予感がよぎり、カメラを取り上げて写真を確認。 なんと、なんと、1枚の写真も残っていない!! やられたと思い小姐の顔を見ると、してやったりの何ともいえない笑みを浮かべている...

(追記)写真が全て消去された為、このページに載せた写真は、この話とは無関係なのでご容赦ください。


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