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インドネシア出張4(紙幣と苗字) [海外雑記]

 話しも盛り上がってきた頃、インドネシア銀行.jpgS君が財布からインドネシアのお札10万ルピアを数枚取り出し、『友達から選別で貰ったんですけど、これ使えますか?』とアントンさんに渡した。アントンさんはお札を手に取って『ああ、残念ですがこのお札は古いので使えません。』と答えた。『え~、全く使えないのですか、それでは銀行で交換してくれますか?』と驚き顔のS君。『だめですね。既に交換期限は過ぎています、交換してくれません。記念にしかなりませんネ。』と云ってから、10万ルピア.jpgアントンさんは話しを続けた。『インドネシアでは、しばしば紙幣が新しくなります。新しい紙幣が出たら、早く古い紙幣は使ってしまう事です。でも、古い紙幣は受取る方も嫌がるし、お釣りにわざと古い紙幣を入れて渡される事も有ります。まるでババ抜きですね。』と云って苦笑いをした。インドネシアの家族.jpg 

 せっかく貰った紙幣が使えないと分かったS君は、コップのビールを一気に飲み干し、『アントンさん、インドネシアでは苗字が無いと聞きましたが、そうなのですか?』と別の質問を投げた。『ええ、ほとんどの人は苗字を持っていません。スカルノ大統領もスハルト大統領も苗字はありません。私の名刺には、“Eko Yuli Anton”と書いて有りますが“Eko”も“Yuli”も“Anton”も全て名前で、タマリン通り.jpg苗字ではないのです。従って私達には家系は有りません。日本人のように生まれた子供が、父の姓を名乗ることは無いのです。』とアントンさんが説明してくれた。 

 お腹も一杯になり、日本食レストランを出てホテルに帰ろうとした時、アントンさんが私たちに、『まだ早いので、もう1軒行きましょう。』と誘ってくれた。私は、『いいえ、もう充分頂きましたから、結構です。』と答えたが、カラオケラウンジ.jpg『まあ、そう云わずに。』と云って待たせていた車のドアを開けた。私達が車に乗込むと、アントンさんは助手席に乗込み、運転手になにやら行き先を告げた。 車は夜のジャカルタを渋滞を避けながら数十分走った後、派手なネオンですぐそれと分かるカラオケの前で止まった... 

(追記)私事で暫く日本を留守にします。その間記事は予約投稿で掲載させて頂きますが、頂いたNice、コメントには返信できないのでお許しください。


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コメント 4

nagapenang

 いつもnice!、コメント有難うございます。今回の記事は、震災から帰国までを連載で書いたマレーシア出張の続編として、出張禁止が解除されてから、震災直後訪問できなかったインデネシアへの出張を題材に記載しました。今回はその4回目となりますので、初めて読む方はインドネシア出張1回目から読んで頂くとストーリが繋がります。

by nagapenang (2011-06-10 08:37) 

大将

ところ変われば品変わるですが
なんともお金が度々新しくなり使えなくなったりと言うのは不便ですねぇ
日本では信じられない!状態
しかも名前も姓が無いというのも驚きです
by 大将 (2011-07-02 17:45) 

がり

今頃どちらにいらっしゃるのかな~。
日本はむちゃ暑いです。^^;
by がり (2011-07-04 10:43) 

youzi

こんばんは♪ いつもありがとうございます。
インドネシア、お金が変わると古いお金が使えなくなるって
出張等で出かける事が多いと、大変そうですね。
記念になんて、持ち帰えり、お財布に入れっぱなしにしておくと、
使えなくなっているって事がありそうですね。
インドネシア人の苗字がないっていうのにもビックリです。
クラスメイトは中国系のインドネシア人だったので
中国の名前を持っていましたが、そう言えば、ジュリアナは
中国語の名前を聞いた事がないので、もしかすると
苗字がなかったのかも。
by youzi (2011-07-04 23:27) 

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